シーン別頭痛の種類|つぐ脳神経外科・頭痛クリニック|厚木市の脳神経外

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“シーン別”頭痛の種類

シーン別頭痛の種類|つぐ脳神経外科・頭痛クリニック|厚木市の脳神経外

午後になると…しめつけられる痛み

午後になると…しめつけられる痛み

考えられる頭痛は…緊張型頭痛「副鼻腔炎」
緊張型頭痛は一次性頭痛(ほかの病気によらない頭痛)のなかで最多です。首やその周りの筋肉のこりが原因の一つであり、仕事や家事で徐々に筋肉疲労が出てくる午後になり発生することが多いです。またさまざまなストレスや不安などの心理的な要素も加わっており、一種の現代病です。
よく緊張型頭痛は肩こり頭痛といわれますが、片頭痛でも肩こりや首こりがみられますので、肩が凝ってるから緊張型頭痛であるとは必ずしも言えません。また、緊張型頭痛と片頭痛が併存しているようなタイプもありますので、一度は頭痛専門医を受診された方が良いでしょう。
不思議なことに副鼻腔炎による頭痛も午後に多い傾向があります。しかしこの場合は鼻汁や鼻閉などの症状をともなっていることが多いです。また、頭を下げたり(おじぎをしたり、床に落ちたものを拾うため頭を下げる)、横になる(臥床する)と頭痛が強くなることもみられやすいです。

天気が悪くなると…頭が痛い

天気が悪くなると…頭が痛い

考えられる頭痛は…片頭痛
天候に左右される頭痛といえば片頭痛がもっとも疑われます。
とくに低気圧が近づいたり雨の日(雨が降り出す前)に調子が悪い、爆弾低気圧や台風がくると頭痛で寝込んでしまうといった具合です。今ではそれを予想したり頭痛警報をだすような便利なアプリも出ています。
意外かもしれませんが片頭痛患者さんの中には、暑い日の方が苦手であるとか、かんかん照りだと頭痛になるという方もいます。これはおそらく暑い屋外からクーラーの効いた部屋に入ったり、その逆であったりで気温の差から頭痛が惹起されたり、片頭痛の方に多い光過敏により頭痛が起こるのではないでしょうか。

お酒を飲んだ後…寝ていて急に痛い

お酒を飲んだ後…寝ていて急に痛い

考えられる頭痛は…群発頭痛危険な頭痛(二次性頭痛 )「睡眠時頭痛」
二日酔いの頭痛と思われたかもしれませんが、その比にならないぐらいの激痛が群発頭痛です。
群発頭痛は完全に片側の目の周囲や目の奥がえぐられるように痛く、痛い方の目が充血して涙が出たり、痛い方の鼻から鼻汁がでたり鼻閉を自覚するのが特徴です。ところがこの痛みは長くても3時間以内に消失します。するとケロッとして出勤できたりするのですが翌日もまた同じころに痛くなることを繰り返します。激しい頭痛であるのによくなるので大丈夫ではないかと考えられるかもしれませんが、なかにはくも膜下出血や脳動脈解離などの脳卒中である可能性もありますので、よくなったからといって安心せず、必ず医療機関を受診すべきです。群発頭痛は普段お酒を飲んでも大丈夫なのに、頭痛が出ている時はお酒を飲むと頭痛が必発です。しかし飲酒の有無にかかわらずに発症することもあり、それにこだわるべきではないでしょう。また危険な頭痛も飲酒にかかわるものではないです。さらに睡眠中に頭痛で目が覚める頭痛として睡眠時頭痛というめずらしい頭痛もあります。この頭痛は別名、目覚まし時計頭痛とも言われ、寝て数時間すると決まって頭痛で目が覚めるといった頭痛です。50歳以上の方におきやすく治療法もなかなか有効なものがありません。それでも毎日眠ってから数時間すると決まって目が覚める方は頭痛専門医に相談することをお勧めします。

朝起きると…頭が重い

朝起きると…頭が重い

考えられる頭痛は…片頭痛危険な頭痛(二次性頭痛)「薬剤の使用過多による頭痛」
「寝ていて急に痛い」という項目とかぶることも多いです。したがって群発頭痛や睡眠時頭痛なども含まれます。片頭痛患者の一部には朝頭がズキズキして目が覚めたと訴える方がいます。これは早朝片頭痛とも呼びなかなか治療が難しいです。また比較的多いのが頭痛薬を飲みすぎてしまって皮肉にも頭痛が起こる、薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)も早朝頭痛をよく訴えます。目が覚めたら頭が重く、このままだと仕事や学校にいけない、家事ができなくなるかもとついつい頭痛薬を飲んでしまうため、この頭痛の罠から抜け出せなくなってしまうのです。さらに脳腫瘍など慢性的に脳圧亢進状態になっていると、目覚めると頭が重くしばらく起き上がっているとようやくすっきりしてくるのが特徴です。睡眠時無呼吸症候群にともなった頭痛もよく似た特徴を示します。ところが、目が覚めたときはそうでもないのに起き上がって洗面などしようとすると頭痛が起こる、いわゆる「起立性頭痛」を呈する疾患もあります。成長期の子供に多い起立性調節障害や、外傷後に起こることがある脳脊髄液減少症といった病気がこれを特徴とします。このように「朝起きると頭が痛い」「寝ていて頭が痛くて目が覚める」といった頭痛は危険な頭痛のキーワードともいえますので、必ず医療機関を受診すべきです。

生理前(中)に…ズキズキ痛む

生理前(中)に…ズキズキ痛む

考えられる頭痛は…片頭痛
女性の片頭痛患者の約半数が月経周期に関連して片頭痛が起きます。月経2日前から月経3日目までに頭痛発作は起こりやすいです。なかには頭痛も生理痛の一種と思っている方もいます。月経にともなう片頭痛発作はそれ以外の片頭痛より重度であることが多く、自己判断で市販薬に頼らずに頭痛専門医に相談することをお勧めします。月経前症候群や月経困難症などとの関連もあり婦人科や心療内科の先生方と連携しながら治療を行うこともあります。

週末や休日になると…頭が痛くなる

考えられる頭痛は…片頭痛
片頭痛患者の中にはウィークデイにはあまり頭痛にならず、週末になると決まって頭痛発作に悩まされる方がいます。いわゆる「週末頭痛」とよばれますが、圧倒的に片頭痛の方が多く、緊張型頭痛の方は少ないです。片頭痛の誘因として緊張感(ストレス)から解放されたときや、週末はいつもよりゆっくり眠れるので睡眠過多に陥っていたり、週末はいつもより深酒してしまったり寝不足だったりが起きやすいからかもしれません。毎週末に片頭痛発作がでてしまうと、それだけでも頭痛薬を飲みすぎてしまう可能性がありますので、短期予防療法や生活習慣指導などが必要であることが多く、頭痛専門医に相談された方が良いです。

トイレで息んでいる時…ズキーンと痛い

トイレで息んでいる時…ズキーンと痛い

考えられる頭痛は…危険な頭痛(二次性頭痛)「一次性咳嗽性頭痛」
突然おこる頭痛は危険であると考えた方が良いです。トイレで息むときは頭蓋内圧が上昇しますので血圧も上がります。それによりたとえば脳動脈瘤が破裂してくも膜下出血をきたしたり、脳動脈解離をきたしたり脳出血を発症する可能性があります。頭痛とともに嘔吐したり、手足の動きが悪くなったり、意識が悪いなど頭痛に加わった症状がみられたらすぐに救急要請したほうが良いです。たとえ頭痛だけであっても必ずすぐに医療機関を受診すべきです。息むたびにまたは咳やくしゃみをするたびに突発的に頭痛を繰り返す場合、一次性咳嗽性頭痛が考えられます。ただし、先の危険な頭痛は必ず否定しなければならないので医療機関には受診してください。また、子供で息んだり咳とともに頭痛を繰り返し訴える場合は、特殊な脳疾患が存在することもあるのでMRI検査などが必要になります。さらにこの一次性咳嗽性頭痛は一般的には知られておらず、頭痛専門医に診察を受けてください。

シャワーを浴びるたびに…ズキンと痛い

シャワーを浴びるたびに…ズキンと痛い

考えられる頭痛は…危険な頭痛(二次性頭痛)
国際頭痛分類には未収載ですが、我が国から発信されたものとして「良性入浴関連頭痛」というものがあります。これは更年期以上の女性に起こりやすく入浴やシャワー浴のたびに激しい頭痛をくりかえすものです。約1か月で自然に治ることもありますが、再発することもあるようです。これと同じなのか異なるものかは議論がありますが、「可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)」による頭痛もありえます。この病気は何かをきっかけに(入浴やシャワー、性行為、強い感情変化など)突然激しい頭痛をきたし、1か月以内は繰り返し同様の頭痛をおこすものです。この病気は脳梗塞やくも膜下出血を合併することもあり注意が必要です。いずれにしてもシャワーのたびになど何か明らかなきっかけをもつ突然の頭痛は、危険な頭痛である可能性が高く必ず医療機関、とくに頭痛専門医を受診するようにしてください。

運動中やトレーニング中に…ズキズキ痛い

運動中やトレーニング中に…ズキズキ痛い

考えられる頭痛は…危険な頭痛(二次性頭痛)「一次性運動時頭痛」
激しい運動中や運動後にのみ繰り返す頭痛の場合は一次性運動時頭痛とよばれる頭痛かもしれません。有名なのは重量挙げ選手頭痛というものがあります。しかしこれまでの報告ではありとあらゆるスポーツで発症しています。中でも暑い季節や高所での運動時に起きやすいとも言われます。半数は5分以内におさまる拍動性の頭痛です。この頭痛には特効薬がありますので、運動のたびに頭痛がするようなら頭痛専門医に相談するようにしてください。たとえ運動中といえども突然おこる頭痛の場合、一時的な短時間の息こらえによる「一次性咳嗽性頭痛」と区別しなければなりません。また、くも膜下出血などの脳卒中や可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)などの危険な頭痛である可能性もありますので、頭痛もちではない方が運動中(後)に急に頭痛がみられたら医療機関を受診したほうが良いでしょう。