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頭のケガ

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頭部・顔面の打撲・ケガ

頭部・顔面の打撲・ケガ

転んで頭をぶつけた、棚から物が落ちてきて頭に当たり「たんこぶ」ができたなどという経験はどなたにもあるでしょう。昔から、「頭から血が出るけがは大丈夫」とよく言われますが、それは迷信です。頭から血が流れているのなら、一定以上の深さの傷がありますので(頭皮は血流豊富ですので出血しやすいのです)必ず医療機関を受診してください。その際に出血部位を清潔なハンカチやタオルなどで押さえて止血を図りながら受診してください。ただし、顔に傷があり出血している場合は、縫合処置などの必要性もあるため、将来の傷跡を目立ちにくくするという意味では「形成外科」を標ぼうしている医療機関に受診する方が良いでしょう。

受傷直後の状態

頭のけがで重要なことは、受傷直後の状態です。もし、意識を失っていたり言動がおかしかったりするならば、急いで救急車を要請すべきです。

乳幼児の場合

注意しなくてはならないのは乳幼児の場合、受傷直後は一瞬ビックリして数秒後から泣き始めることがありますが、この泣き出すまでの間は意識障害ではありません。泣き出した後の様子をしっかりみてあげてください。もし泣き方がか弱かったり、すぐ寝入ってしまったり、嘔吐してしまうなどの症状があれば、これも救急車レベルかもしれません。そこまでではないけれども家族の目で見てるといつもとは様子が違うという感じがあれば念のため受診することをお勧めします。

高齢者の場合

高齢者に多いのですが、頭をけがしてもとくに意識も悪くなかったので問題ないだろう、と自己判断して様子をみていたところ、数週間から1~2か月経過したころから言動がおかしくなったり(認知症のようにすぐ忘れてしまったり、同じことを何度も繰り返して言うなど)、歩き方が千鳥足になったり、片麻痺(左右どちらかの手足の動きが悪い)といった症状が出てくることがあります。これらの症状は「慢性硬膜下血腫」という病気にみられやすい症状であり受傷直後には精査してもなかなか予想できにくいものです。ゆるやかに病状は進行し的確な治療をすればほとんどは問題なく治るものですが、放っておくと時に生命を脅かすこともあります。高齢者の頭のケガの場合、受傷直後や受傷後しばらくしてもなお気にかけていく必要があります。

受診が必要なケース

以下の症状は脳や神経の異常が疑われますので、受診をお勧めします。

よくある症状

  • 打撲の衝撃が強い(大きなものと衝突・高いところから転落など)
  • 頭を打ってから頭痛が続く
  • 嘔吐を繰り返す
  • ぐったりしている、ぼんやりしている、ふらふらしている
  • ケガの前後の記憶が曖昧
  • 言葉や会話に異常がある
  • いつも通りに手足が動かない
  • 痙攣・ひきつけを起こした

頭部打撃を負った場合、MRI検査あるいは頭部CTを用いて検査を行います。

もし頭蓋内出血が見つかったらその状態・程度をみながら、場合によっては関連医療機関に紹介します。