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医療コラム

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石灰沈着性頸長筋腱炎:急に痛くて首が回らない!

寝違えたわけでもないのに急に首が痛くなり首が回らない・動かせなくなったら疑うべき疾患として、「石灰沈着性頸長筋腱炎」があります。これは比較的まれな疾患ですが、整形外科や脳神経外科にかかっても原因不明の頸部痛や単なる寝違えとして見過ごされているもののなかに含まれている可能性があります。

頸長筋は頸椎(首の骨)の前面(のどの方)に存在し、頭や頸椎を屈曲させる(うなづかせる)働きを示す筋肉です。この筋肉および頸長筋腱にカルシウムが沈着することで、その周囲に炎症がおこり痛みや腫れが生じます。のどの近くに炎症が及びやすく、物を飲み込むときに痛みを感じる(嚥下時痛)ことも特徴です。よって、急に首が痛くなってきて首が動かせなくなり、飲み込むときにのどの痛みがあるならば石灰沈着性頸長筋腱炎」を強く疑います。

「石灰沈着性頸長筋腱炎」は20~60歳に好発し男女差はありません。診断には頸椎CTにより第1~第2頸椎前面の頸長筋腱付着部に石灰化沈着を認めれば確定です。治療としては頸部をなるべく動かさないようにすることと、消炎鎮痛剤の内服になります。約2週間程度で自然軽快することが多いです。

以前この「知っ得頭痛の豆知識」にも記載しましたが、「椎骨動脈解離」も急な後頭部から首の痛みですがこれはほとんど片方だけが痛みます。その一方で「石灰沈着性頸長筋腱炎」は首の後ろから横、前の方まで全体的に痛みそして首が回らないのが特徴です。