可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS):突然の頭痛を繰り返すときは要注意!|つぐ脳神経外科・頭痛クリニック|厚木市の脳神経外科|即日MRI検査|駐車場あり

〒243-0039神奈川県厚木市温水西1−13−27

ずつうなし

TEL046-248-2274
  • よくあるご質問
ヘッダー画像

医療コラム

可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS):突然の頭痛を繰り返すときは要注意!|つぐ脳神経外科・頭痛クリニック|厚木市の脳神経外科|即日MRI検査|駐車場あり

可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS):突然の頭痛を繰り返すときは要注意!

突然おこる激しい頭痛は別名「雷鳴頭痛」とも呼ばれます。このような頭痛を引き起こす代表は脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血ですが、このくも膜下出血以外の雷鳴頭痛を起こす疾患として、最近「RCVS」という疾患が注目されており決してまれではないことがわかってきました。

「RCVS」の頭痛の特徴は、1分以内にピークに達する「雷鳴頭痛」であり、通常1~3時間激しい痛みが続きます。そしてこの「雷鳴頭痛」は1か月以内に繰り返し起きます(再発性雷鳴頭痛)。とくに最初の1週間までに頭痛は集中し、徐々に発生頻度は減少し1か月を越えると頭痛発作を繰り返すことはありません。また、「RCVS」の頭痛はトイレで息んだり、プールで泳いだり潜水したり、運動ジムなどでの激しいトレーニング中、性行為、入浴(シャワー)、強い感情の変化などが引き金になります。原因不明もありますが半数以上は二次性であり、妊娠や出産、大量飲酒、片頭痛治療薬の一部や抗うつ薬の一部などの薬剤が誘発因子になっています。よって、何かをきっかけに「雷鳴頭痛」を繰り返す場合は「RCVS」が疑われます。

「RCVS」は中年女性に多く、3~4割に片頭痛にかかっている(かかっていた)ことも報告されており、片頭痛との関連が注目されています。疾患名の通り「脳血管攣縮」が特徴なのですが、発症から1週間はそれが太い動脈にみられず、頭痛がおさまってきてから特徴的な「脳血管攣縮」がみられるようになります。そして発症から12週間以内にその「脳血管攣縮」は消失します(可逆性脳血管攣縮)。よって発症当初にはMRA検査でも診断困難なこともあり、それを繰り返してようやく診断できることも多いです。また、発症から3週間までは脳出血や脳梗塞などを合併することがあり注意が必要です。

「RCVS」の治療に関しては確立されたものはありません。よって発症初期にこれを疑い原因(誘因)となる行為や薬剤などを中止することや、合併する脳出血や脳梗塞の有無を検査することが重要です。当然、「雷鳴頭痛」をきたすくも膜下出血などを除外することが何よりも大切です。このように「RCVS」は初期にはなかなか診断が難しいこともあり、頭痛専門医への受診と繰り返しMRI・MRA検査が行える施設に受診することが勧められます。

以下に当てはまるような方は一度、ご相談ください。

  • 何かをしていて突然激しい頭痛があった。そしてその頭痛は繰り返している。
  • 片頭痛の方でいつもの頭痛とは違うタイプの激しい頭痛になった。
  • 突然の頭痛とともに手足のしびれや麻痺、呂律がまわらない、言葉が出ない、ものが見えづらい、けいれんなどがみられた(一時的でも)。