子供の頭痛|つぐ脳神経外科・頭痛クリニック|厚木市の脳神経外科|即日MRI検査|駐車場あり

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ずつうなし

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医療コラム

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子供の頭痛

当院にも頭痛を訴える小児が受診されます。一般的には繰り返す頭痛の多くは「緊張型頭痛」の方が「片頭痛」より多いのですが、当院のような頭痛クリニックや頭痛外来、小児科外来などを受診するのは圧倒的に「片頭痛」の方が多いです。おそらくそれは「片頭痛」のほうが頭痛の程度が強く、学校を休んだり日常生活に支障をきたすような頭痛になりやすいからではないでしょうか。

一方で比較的急に頭痛が出た場合は、何か頭蓋内(脳など)に異常が生じて頭痛をきたす「二次性頭痛」の可能性があります。たとえば頭痛とともに発熱や意識がもうろうとしたり、嘔吐を伴うようであれば、「髄膜炎」などの感染症による頭痛の可能性があります。発熱を伴う頭痛で嘔吐を繰り返している場合は、念のため総合病院の小児科を受診したほうが良いでしょう。

発熱がなくても頭痛で嘔吐を伴ったり、歩き方がおかしいなど保護者がみても異常を感じるならば、「脳腫瘍」などの可能性もあり画像検査を行った方がよいでしょう。当院でも問診ののち診察を行い必要性があれば画像検査(MRI)を行っています。よく聞かれる質問ですが、CTとMRIの違いは、簡単にいうとCTは放射線を利用していますので被ばくします。小児の脳に必要以上の放射線被ばくは避けるべきと考えます。よって当院ではMRIにより検査します。ただし欠点として撮影時間が長くかかるため患児の協力が必要です。したがってすべての小児患者に行えるものではありませんが、極力必要最小限に撮影条件を工夫して短時間で行うようにしています。

「二次性頭痛」が否定された頭痛患児では「片頭痛」が多いです。片頭痛患児の母親の多くは頭痛もち、とくに「片頭痛」の方が多いようです。小児の「片頭痛」の特徴として成人の「片頭痛」と異なり、頭痛の持続時間がやや短く(2~72時間:成人では4~72時間)痛む場所が片側でなく両側に多く前頭側頭部であることです(後頭部が痛くなることはまれ)。「片頭痛」と診断されれば成人とは若干異なる治療を行います。というのも頭痛が発作的に起こり(予測できない)学校にも行けない、早退する、保健室ばかり行ってしまうなど、日常生活・学校生活に支障をきたしやすく、頭痛発作を繰り返すことでおとなは理解していても子供には理解されず孤立してしまうことがあるからです。頭痛発作の頻度が少ないうちから適切な診断と治療を行うこと、いわば早期発見・早期治療が重要です。

残念ながら頭痛治療を行っていても徐々に発作回数が増し、ついには1日4時間以上の頭痛が月に15日以上、3か月をこえて続いてしまう「慢性連日性頭痛」になってしまうことがあります。この「慢性連日性頭痛」は成人においても難治ですが、小児においては「心理社会的要因」が関与することも多く、不登校につながってしまいやすくなります。保護者や担当教師、スクールカウンセラー、さらに専門医などの協力体制で診療していくことも必要です。今回は述べませんでしたが、思春期の小児では「起立性調節障害(OD)」が共存し、頭痛が慢性連日性となる場合がありますので注意が必要です。