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医療コラム

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椎骨動脈解離:片側のうなじが急に痛くなったら要注意!

頭痛もちでもないのに急に後頭部からうなじにかけて痛みが続く、寝違えた覚えはないのにうなじ辺りが痛む、という訴えでクリニックを受診され診察すると「椎骨動脈解離」と診断された患者さんが時々いらっしゃいます。この疾患は従来、「脳梗塞」や「くも膜下出血」などの「脳卒中」を起こして発見されることが多かったのですが、当院のようにすぐにMRI検査を行うことにより、より軽症(早期)のうちに発見される患者さんが多くなっています。軽症のうちに発見できれば厳重な経過観察や適切な治療を行うことで、怖い「脳卒中」の合併を防ぐこともできます。

椎骨動脈はざっくりいうと首の後ろ(首筋)の奥の方から後頭部に向かう動脈です。一般に動脈の壁は内側から内弾性板(内膜)、中膜、外膜の三層構造から成り立っており、最も内側の内弾性板に傷ができそこから血流が動脈壁の中に入り込み、動脈壁が裂けてしまう状態を「動脈解離」といいます。これが椎骨動脈におこったものが「椎骨動脈解離」とよばれます。

「椎骨動脈解離」をきたすと多くは片側のうなじから後頭部にかけて突発的な痛みが起こり、しかも持続します。これが初期症状です。「動脈解離」をおこすと解離腔が血管外膜までおよびこぶ状にふくれて「解離性脳動脈瘤」をつくり、薄くなった動脈外壁が破裂し「くも膜下出血」をきたすこともあります。また、解離腔が血管の内側に張り出すことで血液が流れる内腔が狭くなり閉塞したり、解離した部分から分岐する動脈が閉塞することで「脳梗塞」を生じることもあります。このように「椎骨動脈解離」から「くも膜下出血」や「脳梗塞」を合併してくるのは、頭痛が発生してから数日以内に発症することが大半です。よって、発症早期に発見し適切な治療を行うことが極めて重要です。「くも膜下出血」や「脳梗塞」を合併していない場合は、約1か月間安静にして経過観察を行い、おおよそ2か月を過ぎるとほぼ安全といえます。

以下に当てはまるような方は一度、ご相談ください。

  • 片側の後頭部から首の後ろ(耳の後ろからうなじ)にかけて突然痛くなった。
  • 片側の後頭部から首の後ろ(耳の後ろからうなじ)にかけての痛みがとれない。
  • 寝違えたような痛みがずっと続く。
  • 整体やスポーツで首を急にひねった後から痛みが続く。
  • 後頭部痛とともに(の後から)痛む側の顔がしびれたり、めまいを伴う。